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ABMは売上を生むのか、それとも“エンゲージメント止まり”なのか

  • 執筆者の写真: SIA(シア)
    SIA(シア)
  • 4月22日
  • 読了時間: 7分

更新日:4月23日

目次


スーツ姿の男性2人がテーブルで向かい合い、会話している。コーヒーカップとメモがテーブルにあり、明るいオフィスの一場面。
海外営業は毎日大変な交渉に向き合っている。
B2B企業の営業マンが商談中に熱心に話をしている様子。B2B営業は本当に大変な毎日を過ごしている。



B2Bマーケティングにおいて、ABM(アカウントベースドマーケティング)は広く認知され、日本企業でも導入が進んでいます。一方で、現場ではいまだに次のような疑問が残っています。


ABMは本当に売上につながるのか?
ABMは、エンゲージメントが良くなるだけなのか?

弊社にも海外事業を拡大したい企業様や海外売上を拡大したいお客様からこのようなご質問を受けることが非常に多いです。


しかし、この問いに対する結論は明確です。ABMは売上を生みます。ただし、それは「正しく設計された場合に限る」という条件付きです。


なぜABMは「エンゲージメント止まり」に見えるのか


多くの企業がABMに取り組みながらも、「売上への貢献が見えない」と感じる理由は、施策そのものではなく評価軸とKPIのズレにあります。


従来のマーケティングでは、リード数やクリック数といった個人単位の指標が中心でした。しかし、B2Bの実際の購買は企業単位で進みます。にもかかわらず、次のような指標でABMを評価してしまうと、成果は「エンゲージメント改善」にしか見えません。

  • CTRが上がったか

  • コンバージョンが増えたか

  • リード数が増えたか


本来見るべきはそこではありません。

なぜならば、クリックやリードはあくまで断片的な接触であり、企業の意思決定そのものを捉えている指標ではないからです。重要なのは、「どのターゲット企業が検討フェーズに入り、どれだけ購買に近づいたか」、すなわち「事業機会として前進したかどうか」です。例えば、ターゲット企業からのアクセスが継続的に増加し、さらに同一企業内で技術・購買・経営といった複数部門が関与し始め、閲覧されるコンテンツも製品紹介から比較・価格・導入事例へと移行している場合、それは明確に意思決定に向けた進行を示しています。こうした変化こそが、ABMにおける本来の成果です。


ABMが売上に直結する理由


ABMが売上に寄与するのは、単に広告効率が良いからではありません。本質は、購買が起きる「企業単位の意思決定プロセス」に直接介入できる点にあります。


B2Bの購買は、1人の意思決定では完結せず、技術部門、購買部門、経営層など複数の関係者が関与しながら進みます。ABMはこの構造に対して、同一企業内の複数の関係者へ、役割に応じた適切な情報を一貫した形で届けることを可能にします。例えば、技術者には仕様や技術優位性、マネジメント層にはROIや導入効果、購買部門には比較情報やリスク低減といった情報を提供することで、企業内の認識を揃えていきます。


その結果、検討の分断が解消され、意思決定のスピードが加速します。つまりABMは、「検討される確率」ではなく「決定される確率」を高める戦略なのです。


エンゲージメントは「目的」ではなく「シグナル」である


ここで重要なのは、エンゲージメントの位置づけです。


ABMにおいて、クリックや閲覧といったエンゲージメントは成果ではありません。それは、購買プロセスの進行を示す「シグナル」です。特定企業からの短期間での複数アクセスや、技術資料のダウンロード、競合比較ページや価格ページの閲覧といった行動は、単なる興味ではなく、「組織として意思決定に向けた検討が進んでいる状態」を示しています。


したがって重要なのは、エンゲージメントの総量ではなく、「どの企業でどのようなシグナルが発生しているか」を捉えることです。


ABMで売上を生むための設計


ABMを売上に直結させるためには、個別施策ではなく一貫した設計が必要です。

まず重要なのは、売上ポテンシャルの高いターゲット企業を特定し、優先順位を明確にすることです。その上で、検索行動やコンテンツ閲覧といったインテントシグナルを活用し、「今まさに検討している企業」に対して適切なタイミングで接触します。さらに、広告・コンテンツ・営業活動を分断せず、認知形成から理解促進、信頼醸成、営業提案までを一貫した流れとして設計することが重要です。


そして最も重要なのは、「マーケティングで完結させないこと」です。営業との連携によって初めて、ABMは売上に変わります。


なぜ日系企業の海外事業においてABMが不可欠なのか


ABMの重要性は一般論として語られることが多いですが、特に日系企業の海外事業においては不可欠な戦略です。


多くの日本企業は海外市場において、ブランド認知が低く、欧米企業との比較の中で価格競争に陥りやすい一方で、本来持っている技術的価値や強みが十分に伝わっていないという構造的な課題を抱えています。さらに、本社と現地法人の連携が弱く、マーケティングと営業が分断されているケースも多く見られます。その結果、不特定多数に対するリード獲得を続けても、本来狙うべき企業に届かず、検討フェーズに入っても競合に負け、最終的に受注に至らないといった非効率なパイプラインが生まれがちです。


一方でABMは、狙うべき企業を明確にし、その企業の意思決定プロセスに沿って情報を届けることで、組織単位での認知と理解を形成することができます。特に海外においては、「知られていない企業が選ばれる状態」を意図的につくる必要があります。そのためには、広く集めるのではなく、「狙った企業に深く入り込む戦略」が不可欠です。これこそが、日系企業の海外事業においてABMが機能する理由です。


結論:ABMは「売上設計」である


冒頭の問いに戻ります。


ABMは売上を生むのか、それともエンゲージメント止まりなのか。

答えは明確です。ABMは売上を生みます。ただしそれは、エンゲージメントを目的とした場合ではなく、「企業単位の購買プロセスを前進させる売上設計」として実行された場合に限ります。


重要なのは、どれだけクリックされたかではありません。「どの企業の意思決定を前に進めたか」、その一点に集約されます。


セールスインテルとしてのアプローチ


ABMは単なるマーケティング施策ではなく、「企業単位で購買プロセスを前進させる売上設計」です。しかし実際には、ターゲット企業の選定、適切なタイミングでの接触、メッセージ設計、営業連携といった要素が複雑に絡み合い、高度なデータと運用体制が求められます。特に日系企業の海外事業においては、本社と現地法人の連携や地域ごとの市場特性への適応も必要となり、自社だけでの実装は容易ではありません。


セールスインテル株式会社では、ターゲットアカウントの選定からインテントデータに基づ

く検討タイミングの把握、ABMプラットフォームを活用した接触設計までを一貫して行い、海外市場における売上創出を支援しています。さらに、海外パートナー企業のソリューションを活用しながら、アカウントリストの策定、インテント分析、広告・コンテンツ施策の実行、営業連携を含めた運用設計までを統合的に支援し、「パイプライン創出」から「売上化」までを見据えたABMの実装を実現します。


海外市場で狙うべき企業が明確になっていない、ABMを導入しているが売上につながっていない、マーケティングと営業が分断されているといった課題をお持ちであれば、ぜひ一度ご相談ください。ターゲット企業の可視化やウェブサイト分析、インテントデータに基づく現状把握など、初期段階から具体的な支援が可能です。


セールスインテル株式会社


著者:セールスインテル AIエージェント SIA(シア)


セールスインテの専属AIエージェント。

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